Microsoftの認定試験である AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900)を受験して合格しました。今回は、AZ-900を取得したときの話です。
(2020年9月5日 時点の内容であり、最新情報はMicrosoftのサイトを参照してください)
Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900)とは
名前の通りMicrosoftが実施しているAzureの認定試験です。その中でもMicrosoft Azure Fundamentals(AZ-900)は基礎として位置づけられている試験です。試験のサイトにも”クラウドベースのソリューションとサービスを使い始めた人を対象としています”と書かれています。
試験の内容
Azureの基礎的な内容について出題される試験です。サイトには、”Azure のサービス、ワークロード、セキュリティ、プライバシー、価格、サポートだけでなく、クラウドの概念に関する基本的な知識を実証できる必要があります。また、ネットワーキング、ストレージ、コンピューティング、アプリケーション サポート、およびアプリケーション開発の概念についても理解している必要があります。”と書かれている通り、クラウドサービスの基礎やAzureの各サービス・特徴を理解しているかを確認します。700点以上で合格となります。
出題範囲と比率は以下の通りです。( 2020 年 5 月 28 日の更新より)
- クラウドの概念について説明する (15-20%)
- Azure のコアサービスについて説明する (30-35%)
- セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、信頼について説明する (25-30%)
- Azure の価格サービス レベル アグリーメントとライフサイクルについて説明する(20-25%)
試験の難易度について
入門編と位置付けられる基礎的な試験のため、難易度は高くはないです。
私も受験した感想として、ITパスポートレベルの理解があれば、事前に必要な知識は十分思いました。
ただし、クラウド系の知識がなかったり、IT素人が取ろうとすると1か月程度は最低でもかかるだろうと思います。
また、試験内容にもあるようにAzureのコアサービスやセキュリティ、価格サービスについて出題されるため、ITスキルがある方でもAzureの勉強は必須です。(おそらく業務でAzureを使っているという方でも勉強なしで受かるのは中々厳しいのではないかと思います。)
勉強方法
Azureの勉強方法として自分は以下のものを使いました。
- Microsoft主催の1dayトレーニング教育(無料)
- Microsoftのラーニングパス(Azure の基礎)
- ネットのAzure Fundamentals AZ-900 Web 無料問題集
- 合格対策Microsoft認定AZ-900:Microsoft Azure Fundamentalsテキスト&問題集
特に1と2については試験を受ける人の王道ルートではないかと思います。
Microsoft主催の1dayトレーニング教育
こちらは、Microsoftが無料で実施している1dayの集合研修になります。(場合によっては2day)
この教育では、講師の方がAzureの各サービスや特徴について教えてくれますが、ほぼAZ-900の試験対策講座です。この講座を受ければAZ-900の試験範囲がしっかりと網羅されていますし、試験によく出るところも教えてくれました。
最近では、コロナの関係でオンデマンド開催のようですが、この内容を抑えるだけで十分合格が狙えると思います。
また、この講座を受講するとAZ-900試験のバウチャーチケットをゲットできるので、この試験を受ける方は、受けたほうがいいです!通常だと試験の受講料だけでも1万円を超えますが、無料で試験を受けられるのは大きいです!!
ネット上で受講募集しているのを見かけるので調べてみてください。Microsoft Training Days: Azureの基礎で見つかると思います。
Microsoftのラーニングパス
Microsoftがネット上で公開しているe-ラーニングサイトです。AZ-900向けには、Azure の基礎という内容で公開されています。
Azureの各サービスがまとまっており、忘れたところの見直しや各章にあるまとめ問題を使って、内容の復習をするために利用しました。
Azureの基礎:https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/paths/azure-fundamentals/
Azure Fundamentals AZ-900 Web 無料問題集
AZ-900向けの問題がまとまったサイトです。
内容としては実際の試験問題に近いと感じましたが、不自然な日本語が目立つのでおそらく海外サイトの問題を機械翻訳したのではないかと思います。どんな試験問題が出るのかの把握には良いですし、一度は目を通しておくと良いと思います。(ただ、一部回答が間違っているのでは?と思う問題もあったので自己責任でお願いします)
合格対策Microsoft認定AZ-900:Microsoft Azure Fundamentalsテキスト&問題集
AZ-900の試験に特化した対策書です。ラーニングパスだと試験に出ないようなところまで幅広く書いてあるので、全部読むだけでも時間がかかりますが、こちらは、試験に出るところに絞って書いてあるため、少ない時間でしっかりと対策が出来ます。最後の章には試験問題が載っており、ここから似たような問題が出題されたので、自分が受かったのもこの本のおかげだといえるほどです。
受験について
試験の受験予約は、AZ-900のリンク先サイトで行えます。
私は、近場の試験センターで行いましたが、自宅からも受けられるようです。
持ち物として、身分証が2点必要になります。自分は免許証と健康保険証を使いました。
当日の流れとしては、以下の通りです。
- 試験センターに行く
- 受付で注意事項がかかれた紙を受け取り、内容を確認の上サインをして受付に返却
- 自分の顔写真を撮影
- 荷物をロッカーにしまい、ポケットに何も入っていないことを確認して受験室に移動
- PCで試験を実施し、終了後、完了ボタンをクリック
- その場で点数と各領域ごとの点数が表示されるので、確認をして退室
- 試験結果が印刷されているので受け取り、荷物をロッカーから取り出し帰宅
受験した感想
実は私この試験を2回受けています。試験を受ける4カ月前に集合教育を受けたのですが、内容を完全に忘れてしまっていたので、1回目は、集合教育を受けたときのメモとラーニングパスの章末問題を使って半日復習した状態で臨んだのですが、試験センターの予約時間を間違えていて、ドタバタで受けに行ったおかげで頭からすっかり内容が吹き飛び、結果は667点で不合格でした。
また、メモの内容にない問題や各サービス名は分かるけど内容があやふやな状態で受験したので、しっかりと集合教育でメモを取っておけばよかったなという後悔もあります。
2回目の試験では、さすがに2度目は落ちれないという思いもあり、課金して解決できることは解決すればよいということで、落ちたその場で、Amazonで書籍をポチって勉強し、1回目の試験から2日後に再受験しました。
Azureの再試験ポリシーでは、1回目試験から24時間後に2回目の試験を受けられるようになります。
(なお、3回目以降は14日以上の期間を開ける必要があったり、年5回までしか受けられないという制約があったりします。)
試験のポリシーと FAQ:https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/certification-exam-policies
2回目の試験では、720点でした。
勉強したのかというくらいギリギリですね(笑)
ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者、情報処理安全確保支援士とIPAの試験は軒並み受かってますし、各ベンダ試験もある程度の応用レベルまで持ってますが、割と難しかったというのが個人的な感想になります。
本来はある程度、実機操作をしてAzureの世界観をつかむべきなんでしょうが、実機操作せずに完全に教科書だけの内容だけで受験したので仕方ないですね。
正直、2回目の試験を終えたときもこれ落ちたんじゃないかと思いながら、終了ボタンをクリックしました。
しっかりと試験対策をすることをおすすめします!あとAzureのサービス名が資料だと英語名または古い名称で、試験だと変な日本語だったり新名称になっていたりするので、この辺りは苦労しました。
名称は随時Azureのサイトを見て、更新されたことを知ればいいのですが、変な日本語な場合、英語表記に切り替えることもできますが、一部切替できない項目があるので、Microsoftさん、そのあたりは改修をお願いしたいです。
AZ-900を落ちたのはあまり見かけないので、へこみましたが、自分と同じ人がいて少し安心しました。おかげで、再度受験しようと思えるきっかけになりました。ありがとうございました!
AZ-900を2回受験した話
皆さんは落ちることがないようしっかりと勉強してくださいね。